セーラームーンミュージカル かぐや姫の恋人 2021 感想
もう配信も終わったので演出ネタバレありの感想です!
やっぱり銀河劇場は安心しますね!
そしておみやげ付き席もわりと人がいる!!えらい!信者の鑑!!
だってさ、FCでチケット販売のお知らせ出た時って
おみやげ付き○○円!!としか書いてなかったからFC枠でSS席買った人はほんと尊敬します。
わたしは、おみやげよりタオルが…と思ったんだけどいつタオル売り切れたんだろ。
土日で終わったのかな。
全く関係ないけど村田あゆみのセーラーヴィーナスかわいくて好き。
セーラームーンミュージカル かぐや姫の恋人 2021 感想
序盤から何か足りない
ネルケ版は基本的に漫画のストーリーと変わりませんので、大きな変更はありません。
…って思うじゃないですか???
でも、なんか…なんか足りないんですよ。
映画も見たし漫画も持ってるけど、あえて読み直してからいくような複雑極まりない話でもなかったのでそのまま銀河劇場へ行ったんです。
しかしですね、ポテサラの胡椒と同じくらい、もしくはハンバーグの玉ねぎくらい不足しているのに何が足りないのかわからなかったので帰宅して数年振りに読み返しました。
なるほど、アルテミスがいない。
アルテミス不在ということは、ただの片思い恋愛ストーリー?
いや、アルテミスがいてもいなくても片思い恋愛ストーリーではあるから、問題はそこじゃない。
永遠の従属関係を構築するセーラームーンワールドの中で、夫婦のルナとアルテミス。
突如現れた国立理系卒天然タラシイケメンのアラサー男性に惚れるルナ。
その最中で将来の夫は嫁の気持ちがよそへ行ってしまっているのを知り愕然とする。
油断しているからだと相方に言われた夫はこんぺいとうを買ってみたり、雪の中で待ってみたり、できることをする様子が健気に映るからルナの恋心が浮き彫りになるわけで。
そのはずが、人間の翔と猫のアルテミスという比較対象が同時空に存在せず、第三者のセリフで説明されてしまっていました。
そのため物語の表面をなぞっているという雰囲気で話が終わってしまい、なぜルナは人間になりたいのか?という動機が弱い結果に。
乙女心で云々と言われたらそれまでですけど!!でもこの話の本質はそこではない!
ルナが主役として構成されているものの、翔とのシーンの印象が全体的に薄いです。
なので、「かぐや姫の恋人」ではなく、ルナとセーラー戦士に重点を置いた別verです。ネルケ版のくせにこういうところは外すなよ!って思ったんですが、姫子は一部女性にはあまりウケない。
それに、「パートナーがいるにもかかわらず片思いをして失恋したルナ」の話よりも、アルテミスの存在をぼかして、人間に恋したネコの話の方がおさまりはいい。
説明セリフが冗長なので、いっそのことまるっと削除して恋愛要素を押し出せばそれはそれで別物として見やすかったんじゃないかな〜と思いました。
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Sの劇場版テーマ曲も小坂先生作曲なんですよね〜。
演出について
銀河劇場の良さを満遍なく使用した非常に観やすい演出です!!
銀河劇場だいすき♡♡♡
今回は1階後方もしくは2階席が断然いいですね〜!!
演出のおいしいところを全部堪能できます!むしろ1階前方はもったいない!
あ、1列目はフェイスシールド着用義務が発生するのであれは嫌ですね〜…。
キメステでも配布されていましたが、宝塚のように一列目と一部座席は空席…とはならないでしょうしね。
見どころはもちろんスノーカグヤ!!
無限に見たい美しい吹雪!!!!!!
いま12月だっけ?と思わせる美しいお歌と演出の鮮やかさで、とっても楽しいです。
そう、12月といえばパーティのシーンがかわいくてですね、改訂版があればもっと騒がしく盛り上がるんだろうな〜と想像できるので改訂版がないことが悔やまれます。
何気ない日常のシーンはキャスト個人のスキルの高さだったり、カンパニーのチームの仲の良さで見え方が変わってくるのでメインの見せ場より好きだったりします。
好きなポイント3つ
ルナのシルエットと夜道の雑踏
夜道を一人でとぼとぼ歩くルナにネコのシルエットが重なって下手側に歩いていくんですけど、これがまた可愛くてですね、夜道の雑音と車の音が切なさを煽ってくれます。
セーラームーンといったらやっぱり"夜"です。少なくとも初期は夜のシーンを多用している印象が強いし、姫があとがきだったりコミックスの柱にも夜景が好きだと書いているので認識としては間違ってはいないと思います。
スーパーセーラームーンの早着替え
スーパーセーラームーンの変身シーンは、ふみなムーンの着物がぱーん!ってなるのを思い出しました。あれは当時本番まで成功しなくて大変だったらしいですが。
今回は人が入れ替わった??くらいの滑らかさだったのでいい演出でした。
初めて観たセラミュがこれだったら忘れられないです。
映像の聖杯はいいとして照明が物足りないので劇場で見るとちょっと安っぽい。円盤や配信だと平面になるから気にならないでしょう。
ラストの宇宙空間
色使いが甘めなのに宇宙感もしっかりありつつ美しいです。
これに乃木坂版並みのプロジェクションマッピングが施されていたらもう100億点ですよ!!
ルナと翔の一枚絵の色使いをシーン全体で使っている印象で甘くてキラッキラです。
連なったこんぺいとうのオブジェが全体にぶら下がっていまして、金平糖に始まり金平糖に終わる恋愛でした。
物足りなかったところ3つ
戦闘シーン
オープニングからいきなり新テーマ曲です。観客を新しい世界観の中へ引っ張り込み、
よし行くぞ!!!!ついてこいよ!!!!とライブのオープニングさながらテンションを上げてきます。
新しいキャストどうなの?って思わせる暇も与えないのでそこはめっちゃポイント高いです。
1993,1994のバンダイ版も歌で始まるので、キャストとスタッフ入れ替え時には新鮮な気持ちにしてくれます。
ネルケは5年もやってたのにいつも楽曲微妙なので、期待しないのを基本としていますが、今回は全体的にそんなに悪くなかったです。
ネルケだからな〜…どうせ今回もいまいちなんだろうな〜って始まる前から期待していない客に1発入れてました。
サッカーの試合でいつも負けてるチームが開始10秒で1点入れたかのようです。
ただ、You're my universeがリード曲のためクライマックスの期待値を上げてしまうので、戦闘シーンはもっと盛り上げてほしかったというのが正直なところではあります。
戦闘シーンがあっけない姫の原作とはいえ、舞台としての盛り上がりに欠けるのでもう少し頑張って粘ってほしかった。
変身シーンのキャラ紹介
好きか嫌いか良いか悪いかは別として、乃木坂版を見てしまったので正直物足りなかったです。
乃木坂版を見ていなければ、多分、
めちゃくちゃ良かった!!
アニメ感つよい!!
変身バンクっぽい!!
って感想でした。アイアじゃないからできることも多い。
雰囲気と傾向は乃木坂版と同じで、これまでのネルミュを継承しつつ乃木坂で使っていたいいところが入ってます。これをアイアでやるのは無理ですね、もうないけど。
それにしても、劇場で乃木坂版の演出を見た後だとしばらくは何を見ても物足りなくなってしまう体にされたのを実感します。あれはアニメの中に入って見てるような演出だったので。
各キャラが歌い継ぐシーンは悪いとは思わないのですが、キャストもスタッフも変えて外伝をやるならば、外伝らしくかっこいい方に振り切っても良かったと思います。
今回のキャストがSとSSの間でまた微妙な時期の作品を演じているわけですよ。
ここ、作品の谷間じゃないですか。
お客さんはわたしもそうですけど、変身シーンと戦闘シーンは楽しみだと思うんです。
やっぱりセラミュだし。
でも、この話のメインはルナと翔と姫子です。
なので、戦士サイドは全体的にかっこよく駆け抜けて、可愛さと甘さは恋愛の方に全振りしてほしかった。
ルナと翔のキスシーン
ルナと翔のキスシーンってめっちゃ大事じゃない???
ネコで1回、人間で1回、計2回しかないんですよ。
もっとためて、余韻もほしかった…特にネコの方。
しちゃった!!どうしよう!!って言って翔の家から出るのに気付くまでにもう少しためてほしいですよ、舞台だし。アニメで表情のアップを見てるわけじゃないんだし。
宝塚を見過ぎだっていうのは差し引いても恋愛がテーマなんだし、見てるこっちが動揺したり照れるくらいの演出はできたと思います。
衣装
パンフレットを開いた瞬間、え…??スパンコール???どうした??地味だな???
って思ったんですけど、始まってみると気にならない。
たしかに、今回は他のシリーズと比べてしまうと見劣りします。
ただ、スノーカグヤとの戦闘シーンだとこれくらいで丁度よかったですね。
見劣りするわけでもなく衣装が強すぎて浮くわけでもなく。
基本的に敵の衣装は白ベースだしスノーダンサーも白だし、照明も冬っぽいので作品全体の繊細さとはバランスが取れていると思います。
ボリュームがないので若干コンパクトかなとは感じましたが、東京のみで約1週間、作品は外伝となると妥当かと。衣装の圧でギャラクシアには勝てないので、今回限定の衣装でしょう。…違ったらスパンコールは宝塚くらい盛らないと厳しいけど。
で、一応毎回観劇してるので並べてみました!
ネルケ本編
シルエットと質感がアニメ、オタクはみんなすき
技術の向上もあり、着る人を選ばない
舞台衣装、派手なので顔と頭身によっては衣装に負けてしまう
ネルケ外伝(今回)
対スノーカグヤ仕様、映像向き、本編同様着る人を選ばない
乃木坂
プロジェクションマッピング仕様、舞台向き
初期設定衣装のカラーイラスト(原画集vol.1)に近い雰囲気を感じる
シリーズごとに演出もキャストも箱もそれぞれ異なるので、ここまでくると色と形が間違っていなければもういいかなとすら思えてきますね〜。
ちなみにわたしが好きなのはバンミュのサターンの衣装です。
スリーライツの衣装は初代とネルケどっちも好き。
キャスト
サターンめっちゃかわいい。すごいかわいい。
カテコで手振ってる様子とか最高可愛い。
武田恵子か???と思うくらいかわいかったです。脚の動きとか角度とか、腰を折った時の屈み具合なんて最高。
武田恵子はカテコも超絶かわいくて、喋っても可愛い歌っても可愛い踊っても可愛い、とにかく可愛いづくしだったけど、今回もめっちゃ可愛かったです。
無理だろうけど新作やるなら続投してくれ〜〜〜!!
わたしはサターンとネプチューンが好きなのでこの2役の人事は毎回気になるんですが、サターンは2回に1回は好みのキャストになるので今回は当たりでした!
ジュピターがちょっと頼りない感じでした。
あとは概ねオタクの理想はクリアしており、むしろ外伝扱いのこの作品ではもったいない、という評価でしょう。特にマーズは、姫もオタクも好きそう。
全体のバランスで見たら問題ないと思います。セラミュはチーム戦ですし。
ネプチューンは、立ってるだけで勝生真沙子の声が聞こえてくる原田裕子さん以来ピンとこなかったのですが、今回は声が良かったので無限学園編で見てみたいです。
JAXAの二人
翔と姫子は元ジェンヌが良かったな〜…。
延期で乃木坂2019になりコロナでさらに延期となったので、2019時点でどうなっていたかはわかりませんが。
二人での芝居が気になってしまって、両片思い感が全く感じられない!
姫子が女の嫉妬を買わなさそうなタイプになっているので物足りない。
翔は宝塚の若手でもいそうなビジュアルで良いと思うのですが、客席に背を向けた時の立ち姿、セリフ、歌、女性同士で演じる男女の恋愛シーンは舞台で観るとちょっと違うかな…という感は拭えず。
円盤や配信だと気にならないかもしれません。
それよりも、姫子が「アラサー」って言ってて、アラサー!?高卒じゃないの!?って眠気が飛ぶほど設定の年齢を忘れていて驚いたので、風間柚乃ほど貫禄を…とは言わないけれど、もう少し存在感がほしいところでした。男役は難しい。
マモちゃん
はい、マモちゃん!!この話はあんまりマモちゃん出てこないので、ものすごく頼れるマモちゃんとかめっちゃ出まくるマモちゃんじゃない人の方が適任でしょう、ということでりくくんのマモちゃんは良かった〜!!
パーティーのシーンでは、そういえばスターズの時点で大学生じゃん…?忘れてたな…って思うくらい設定年齢を思い出させてくれる、りくくんのヘタレで役に立たなさそうなマモちゃんは最高でした。
お歌に関しては…現役時代も歌うまとか、お歌の曖昧さをパワーで押し切るタイプでもなかったので特にこれといって不満はないですね。
ルナとのやり取りとかパーティのシーンなんかめちゃくちゃ良かったですよ!!
中期〜後期にかけてうさぎとちびうさのわがままに振り回されるマモちゃんって雰囲気がよく出ている。そうそう、それそれ!って見ながらうなずいた。りくくんありがとう、また見たい。
ちびうさちゃんといる時の抜け感がS〜SSのマモちゃんです。
わたしは天野くんのタキシード仮面がすごくすごく好きだったんですけど、役の雰囲気が似てます。
なので、ひとつ残念なのはお歌の演出です。
真ん中に出てきてポーズ決めるより流れの中で歌って技出してさらっとポーズ、くらいの主張しすぎないタキシード仮面が外伝にもちょうど良かったです。
それ以外は、久しぶりにいいマモちゃん見たな〜!って感じでした。
ルナ
かわいかった。すごいかわいかった。
金平糖用意するからうちに来てくれ、衣装もかわいかった。
人間ルナ
パンフレット開いて誰かに似てると思ったらお顔の系統がカレーと近い。
歌はあんまり。ラストシーンだけなのでもう少し頑張ってほしかった。
ライブパート
ムーンライト伝説やらなくていいからミュージカルのナンバー歌ってほしい。
全曲収録のCDも売らないし歌う曲数も少ないなら新曲聞きたい。
その他
タニ会の拍手がないのでストレスフリー。最高。
ほんとこれだけで違う。
やっぱりかいちゃんの翔さんが見たかった!かいちゃんなら爽やか無自覚タラシをしれっと演じてくれたと思うんですよ。歌は2.5だから気にしなくていいし。
えー、そろそろ男性キャストのアクションとコーラスが聞きたいなぁ…とか。
グッズは近年オタ業界で荒稼ぎ中のランダム商法ですが、キーリングのライトをランダムにしたのは珍しくマシな物販ですね。
20周年プロジェクト以降、運営はグッズの需要を理解していないので今更ですが、FCでタオルの残りを販売してもそれだけ当日に完売して後は全部残ってる安定具合です。
翔がNASAに訪問する時の英語のセリフ、日本語でも変わらない。Long time no see!だったかHow have you been?だったか忘れましたが、その後のスモールトークがない不自然さなら、日本語で挨拶して日本語でスモールトーク入れればよかったのに。会話するのかと思ったら急にストップボタンを押したような停止具合で、違和感が若干尾を引いてました。
まとめ
次回作は、ミュージカル美少女戦士セーラームーン かぐや姫の恋人-改訂版-になると思いたいのでアルテミスの参加を希望します!!
恋愛パートをもっともっと盛り上げつつ、敵の人数を増やし、ストーリー全体も007の法則で盛り上がったらいいな〜。
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